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法定養育費サポート法定養育費の給与差押え/養育費請求調停

養育費の取決めがなくても給与差押えはできるのか

最終更新日:2026-09-03執筆:弁護士 武中 裕貴第一東京弁護士会

結論

養育費の取決めがない場合でも、法定養育費の要件を満たしていれば、給与差押えを申し立てられる可能性があります。「取決めがないから何もできない」というわけではありません。

なぜ取決めがなくてもできるのか

通常、他人の財産を差し押さえるには、確定判決、公正証書、調停調書といった「債務名義」が必要です。養育費についても、公正証書を作っていなければ差押えはできない、というのがこれまでの一般的な理解でした。

法定養育費が異なるのは、一般先取特権という担保権が法律上認められている点です。担保権を持っている人は、債務名義がなくても、その担保権を実行するという形で差押えを申し立てることができます。法定養育費の給与差押えは、この仕組みを使うものです。

対象となる方

  • 2026年4月1日以降に離婚した方
  • 養育費について取決めをしていない方
  • 離婚時から継続して未成年の子を主として監護している方
  • 既に支払期限を過ぎた法定養育費の未払いがある方
  • 相手方が給与所得者で、勤務先が分かっている方

手続の流れ

  1. 法定養育費が発生していることを示す資料(戸籍等)を揃えます。
  2. 未払分と、これから支払期が到来する将来分を計算します。
  3. 相手方の勤務先の正確な法人名を、法人の資格証明書で確認します。
  4. 管轄の裁判所に、担保権の実行としての債権差押命令を申し立てます。
  5. 差押命令が相手方と勤務先に送達され、勤務先が陳述書を提出します。

注意点

  • 将来分だけを理由に差押えを申し立てることは、通常できません。少なくとも一部に、既に支払期限を過ぎた未払いがあることが必要です。
  • 勤務先の表示は、通称や店舗名では足りず、登記された正確な法人名が必要です。
  • 口頭やメッセージアプリで金額を決めていた場合、「取決めがある」と評価され、法定養育費ではなく通常の養育費の手続によることになる可能性があります。

次に確認すること

ご自身のケースが当てはまるかは、対象者診断でご確認いただけます。サービス内容は給与差押えサービスのページをご覧ください。

あらかじめご確認ください

  • 回収を保証するものではありません。相手方の在籍状況、給与額、他の差押えの有無、退職、支払能力に関する争いなどにより、回収できない場合や回収額が限られる場合があります。
  • 給与差押えは、将来分を直ちに一括で受け取る制度ではありません。原則として、毎月の法定養育費の支払期が到来した後に、勤務先から支払われる給与を通じて回収します。
  • 掲載内容は作成時点の法令及び裁判所の運用に基づくものであり、今後変更される可能性があります。

対象になるかを確認できます

いくつかの質問にお答えいただくと、法定養育費・給与差押えの標準プランの対象となる可能性を確認できます。ご回答は送信されません。

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