養育費請求調停が不成立になった場合の審判
最終更新日:2026-09-03執筆:弁護士 武中 裕貴(第一東京弁護士会)
結論
養育費請求調停が不成立になっても、そこで手続が終わるわけではありません。養育費請求事件は原則として自動的に審判へ移行し、裁判官が双方の収入その他の事情を考慮して養育費額を判断します。
「相手が同意しなければ終わり」ではない
調停は話し合いの手続なので、相手方が合意しなければ成立しません。しかし養育費請求事件では、調停が不成立となった場合、あらためて申立てをしなくても審判手続へ移行します。この点が、離婚そのものを求める調停とは大きく異なります。
審判では何が判断されるのか
裁判官は、次のような事情を踏まえて養育費額を判断します。
- 父母双方の収入
- 子の人数と年齢
- 監護の状況
- その他の個別事情
標準算定方式・算定表が実務上の目安として用いられていますが、個別の事情によって修正されることがあります。
手続の流れ
- 家庭裁判所に養育費請求調停を申し立てる
- 調停期日で、調停委員を介して話し合う
- 合意ができれば調停成立(調停調書が作成される)
- 合意ができなければ不成立となり、審判へ移行する
- 裁判官が審理し、審判で金額を判断する
- 審判の内容に不服がある場合、即時抗告を検討する
注意点
- 審判の結果が、必ずご希望の金額になるとは限りません。
- 即時抗告は別の手続であり、別途の着手金が必要です。
- 相手方が収入資料を提出しない場合、手続に時間がかかることがあります。
- 審判が確定しても、相手方が任意に支払わない場合には、改めて差押えを検討する必要があります。
次に確認すること
含まれる業務と別料金の範囲は養育費請求調停・審判のページ、費用の全体像は料金のページをご覧ください。
あらかじめご確認ください
- 回収を保証するものではありません。相手方の在籍状況、給与額、他の差押えの有無、退職、支払能力に関する争いなどにより、回収できない場合や回収額が限られる場合があります。
- 給与差押えは、将来分を直ちに一括で受け取る制度ではありません。原則として、毎月の法定養育費の支払期が到来した後に、勤務先から支払われる給与を通じて回収します。
- 掲載内容は作成時点の法令及び裁判所の運用に基づくものであり、今後変更される可能性があります。